Ultimate Ears TripleFi 10pro
新しく買ったわけでは無く、もうかれこれ10年近く使っている愛用品ですが改めて、自分が使っているイヤホンについて。
Ultimate Ears社のTripeFi 10Proはプロミュージシャンのモニター用イヤホンの製造のために作られたUE社がリリースしていたイヤホンの2007年当時のコンシューマー向け最上級モデル。略称として10pro等とも呼ばれたりする。
緻密な音の再現が得意と言われるバランスドアーマチュア型のユニットを低域専用に1つ、中高音域再生用に2つと合計3つも搭載したモデル。
当時としてはBAユニットを複数載せるイヤホンは珍しかったが、この10proの成功以降他社を含めて上級イヤホンで軒並み多数のBAユニットを載せるモデルが増えたこともあり、イヤホン業界に強く影響を与えた逸品と言っても良い。
このイヤホン、決して安いものでは無く当時購入する時もかなり悩んだ。
それまで
- Bung & OlfusenのA8
- Shure のEC2
- Etymotic ResearchのER-6i
など様々なイヤホンを使ってきたけど、どれも音にはそれなりに満足してきたけど、どうしても避けられなかったのが「断線」。
扱いが乱暴と言われるかもしれないけど日常的にiPod等に繋いでいるとどうしてもケーブルにテンションが加わって断線してしまう。
で、思い悩んだ末に辿り着いたのがこの10pro。
結論を言うと
これこそ自分が求めていた究極のイヤホン
と言う事。
まず、音に全くクセが無い。BA型はどうしてもドライバー毎の対応できる周波数帯域が広くないため、精密だけど薄っぺらい音になりがちだけど、10proにはそれが無い。
3ドライバーが低音から高音まで満遍なく鳴らしきっており、とてもフラット。変に特定の帯域の音が強調されたりすることも無い。
BAが苦手と言われる低音も変にボンボン強調されること無く、ちゃんとしまった低音として鳴っている。
これ、色んなイヤホン、ヘッドフォン、そしてオープンエアーのスピーカーでもなかなか出来ているようで意外と出来ていない。
変なクセが無くバランスが良く低域も高域も解像度が抜群に高いので、クラシックからジャズ、アニソン、ゲームミュージック、クラブサウンドまでどんなジャンルの音楽でもきっちり鳴らしきってくれる。
ほんと、これは理想的な音であって最高だと思う。
あと、10proのもう一つの特徴はドライバー部分とケーブル部分が取り外し可能なこと。これは一つには仮に断線したとしてもケーブル交換でドライバー部分を使い回せると言う可用性面でのメリットもあるし、ケーブル自体を変えて音質を向上させる事が出来る選択肢のメリットもある(いわゆるリケーブル)。
そう言う意味でも長く使って行くには非常に利便性が高い。
自分の中ではこの「10proの音」がオーディオとしての理想型であり、
未だにホームオーディオやカーオーディオ等はこの「10pro級」の音を再現させることが目標の一つだ。
もちろん、本当のハイエンドやプロ用機器ならもっと良い音、良い環境になるのは百も承知だし、実際にそう言う音をオーディオイベントやオーディオ専門店でも聴いたことはあるけど、「個人が手が出せる範囲での最上級」としては自分にとっては10proの音が理想だ。
自分にとってはこの10proは最高の逸品であり、これからも長くずーっと愛用していきたいイヤホンだ。この製品に巡り会えたことは本当にラッキーだったと思う。
ただ、残念なことにこの10pro、既にUEは製造終了しており新規購入は出来ない。
もしどこかで在庫品、中古品を見かけたら是非手にとって欲しい。
Ultimate Ears TRIPLE.Fi 10 PRO TF10PRO
- 出版社/メーカー: ロジクール
- 発売日: 2009/03/10
- メディア: エレクトロニクス
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