映画「ジョーカー」
Joker | Final Trailer | Experience it in IMAX®
話題になっていた映画「ジョーカー」を観てきました。
ジョーカーと言えばバットマンシリーズでも数多く登場し、何度もバットマン=ブルース・ウェインを苦しめるヴィランとしても有名だが、 今回の映画はそんなジョーカーの誕生を扱った作品。
バットマンは出てこないが厳密に言うと幼少期のブルース・ウェインとその父、トーマス・ウェインは出てくる。
後にジョーカーとなるアーサー・フレックはスタンダップコメディアンになることを夢見ながら、ピエロとして人を楽しませる職に就いていた。 が、幼い頃からの障害で精神的ストレスが高まると反射的に笑いが止められなくなる症状に苛まれていた。
生活は困窮を極め、同僚や街の人からも蔑まれ次第に精神的に追い詰められ、やがて最凶最悪のサイコパスであるジョーカーとして覚醒してしまう。
DCのアメコミベースの作品とは言え、派手なCGやアクションシーンなどは殆ど無く、ひたすらアーサーが精神的に追い詰められていく状況が淡々と描写されていく。架空の街であるゴッサムシティを扱いながらも現実の社会にも根付く貧困と経済格差、そして様々な差別や障害に苦しむ社会を人を生々しく画面に映し出される。
精神的に疲れていたりストレスを感じていたりすると途中で観るのが辛くなってしまうかもしれない。 それほど観るのが辛い映画だ。でも、追い詰められ発狂し、ジョーカーに目覚めるアーサーから何故か目が離せない。
過去のバットマンシリーズでもジョーカーは度々登場している
1989年版「バットマン」でジョーカーを演じたのはジャック・ニコルソン
クリストファー・ノーラン監督の「ダークナイト」ではヒース・レジャーが演じている
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ジョーカーを演じるのは非常に難しい役であり役者としてもかなり挑戦であると言われているそうで、過去のジョーカーもなかなかの怪演だった。
今回のアーサー=ジョーカーを演じたのは、ホアキン・フェニックス。 役のために壮絶な減量を行い、骨が見えるほどガリガリに痩せこけた姿になり、不気味なアーサー役を見事に演じていた。
ただ、個人的な印象としてはジョーカーとしての振り切れ具合としてはヒース・レジャー版のジョーカーがやはりズバ抜けていると思う。 あの映画全体の重苦しさと不釣り合いなほどのジョーカーの凶人ぶりが見事だった。ヒース・レジャーはダークナイトの撮影直後に亡くなっており、sの原因も謎めいていることから半ば伝説化すらしてしまっているが、やはりあのジョーカーの印象は凄まじかった。
今回のホアキン・フェニックス版のジョーカーも素晴らしいと思うが、今回の映画ではジョーカーになるまでの物語なのでどちらかと言えば殆どの時間が鬱屈していたので本領が発揮できていなかったと思う。
興行成績が好調なことから早くも続編の話もあるらしいので、次では吹っ切れたジョーカーを観てみたい。
因みに、今回の映画ではやはり精神的に追い詰められる描写が多いことから、一部「アーサーの妄想」(現実ではない)の部分も一部あるが、あまりそうだとは明示的に描写されない事もあるので、初見でやや戸惑ってしまう人も居るかもしれない。若干ハイコンテクストを求められるところが有るかもしれない。彼の精神状態や背景などをちゃんと考えないと惑わされそう。
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