クロニクル
見てきました、クロニクル。ぶっちゃけYoutubeの広告にまんまと釣られましたww
主人公のアンドリューは、ある日ビデオカメラを手に入れ、「日常の全て」をカメラにおさめるようになる。アンドリューは人付き合いが苦手で、友人と言えるのは従兄弟のマットだけ。高校でもいじめられている。
そんなある日、アンドリューはマットにパーティに誘われ嫌々参加するが、そんな中で学園の人気者のスティーブと3人で見つけた洞窟の奥で不思議な物体に触れ、そこで3人は今までに無い超能力を身につける。
最初のうちは、女の子のスカートをめくったり、ぬいぐるみを動かして子供を驚かせたりとか、ほんのちょっとしたいたずらしかしないが、やがて力がどんどん強くなり、次第にエスカレートしていく。
超能力を手に入れた少年が暴走していく、と言うシチュエーションはまさに「AKIRA」そのもの
ですが、この「クロニクル」ではわりと、序盤〜中盤までは大したカタストロフも無くホントに他愛の無い高校生のくだらない日常が描かれている。
しかし、アンドリューの家庭の複雑な事情がきっかけでアンドリューは暴走を始める。
そして最後には悲惨な結末が・・・
この映画の斬新なのは基本、全てのカットを敢えて「カメラで撮っている」事を意識させる作りになっている点。
アンドリューが自分のビデオカメラで生活の全てを録画しようとしているので、基本は「アンドリューのビデオカメラ」の視点で語られるが、それ以外でも病院の監視カメラや車のドライブレコーダー、群衆の携帯やスマホのカメラなどありとあらゆる「カメラからの視点」を強烈に意識させる演出になっているのが目新しい。
生活の全てをライフログとして残したがる昨今のソーシャル流行の流れを意識しているのかもしれない。
そして、最後まで観ると実はこの映画の真の主人公はアンドリューでは無かったことに気付く。
クライマックスのシーンを除けば超能力の演出は控えめで、FOX配給の映画にしては比較的低予算映画の様に見えるが、少しずつ狂い始める歯車と狂気に駆られていくアンドリューの描写が非常に面白かった。
正直、このスタッフなら「アキラ」や「童夢」の実写版撮ってもらいたいくらい。
結構オススメ。