転機を迎えるモータースポーツ業界
残念なニュースが続いている。
アウディがル・マン24時間レースを含むWEC(世界耐久選手権)から撤退。
WECの最上位クラスであるLMP-1は現在、トヨタ、ポルシェ、アウディの3社がコンストラクターズタイトルを競っていたがこの一角が居なくなるので、来年からは実質トヨタとポルシェの一騎打ちになる。
そして、それとほぼ間を開けずにもう一つ衝撃的なニュースが、
フォルクスワーゲン(VW)がWRC(世界ラリー選手権)から撤退。
決して低迷していたわけでは無く、近年ではセバスチャン・オジェが強さを見せつけ2016年のシリーズもドライバーズとコンストラクターズで年間タイトルを獲得したばかり。つまりチャンピオンドライバーがいきなり撤退によって来季のシートを失うと言う異例の事態に。
WRCは来年からトヨタが参戦するが結局トヨタ VS VWはみられなくなってしまった。
アウディ自体VWのグループ企業と言う事もあり、VW全体としてやはりモータースポーツ事業を縮小する模様。近年のVWのディーゼル不正問題に端を発する不祥事で、財政が圧迫されていることも大きい模様。
アウディもWECは撤退する一方で電気モーターで動くフォーミュラEは参戦を継続するようで。
欧州を中心に乗用車市場が伝統的なガソリン、ディーゼル内燃機関によるエンジンからモーターベースへの電気自動車へ移行が進むとも言われており、ドイツでは2030年から電気自動車以外作れなくなるなんていう話も出始めている。
個人的には電気自動車は確かにそれ自身は排ガスを出さないけど、その電気自動車を動かす発電にどのような環境負荷があるか、と言う観点に着目しないと「電気自動車はエコ」とは言い切れないと思っており、安易に
「電気自動車が未来の自動車のあるべき唯一の形」
だとは思えない部分がある。
色んな形が合っても良いけどモータースポーツは好きなので残って欲しいなぁ。