ミュシャ展、草間彌生展 @ 国立新美術館
国立新美術館で開催されているミュシャ展と草間彌生展を観に行ってきました。
ミュシャ展はアールヌーボーの旗手とも言えるアルフォンス・ミュシャの作品を一堂に会した展覧会。
ミュシャと言えばふくよかな女性と花や草をモチーフにしたポスターやイラスト等で有名。度々展覧会は実施されていますが、今回はミュシャが晩年に力を注いだ故郷スラブの古代から近代までの歴史を綴った一連の作品集「スラブ叙事詩」が日本初公開されると言うのが話題。
観てきました。
いや、ものすごかった。まず驚いたのが各作品のサイズが猛烈に大きいこと。各辺が3m〜7m近くもある巨大な絵画。その大きさに圧倒されることと、大きいにもかかわらず恐ろしく細かく描かれていること。
そして、チェコを中心とするスラブ民族の戦いと侵略の歴史を丹念に綴ったまさに力作でした。
以下は写真撮影が許可されたブースでの撮影。
あまりに大きすぎて目一杯広角で撮影してもフレームに収まり切りません(^^;;
とにかく膨大な情報量とあまりにも荘厳な描写の数々に頭がパンクしそうになりました。
後半は彼の初期の頃の作品である女性と植物をモチーフにしたポスター等の作品の数々。ミュシャと言えばイメージする作品が多いですが、やはりこちらも間近で見ると恐ろしいほど描き込まれており、迫力でした。
非常に写実的で、かつデフォルメするところはしっかりデフォルメしている。一度見たら忘れられない独特の感性を持った作品群に圧倒されました。
次、休憩をした後に同じ新美術館内の草間彌生展を観覧。
現代の前衛芸術の最先端を走り続けている草間彌生。1950年代から常に一線を走り続け、80歳を越えた今でも強烈なエネルギーを放ち続ける驚異的な芸術家です。
水玉や目玉、そして南瓜等のモチーフを基に独特の世界観で描き続ける草間彌生の作品群の数々。
ミュシャとはまるで違う真逆を行く前衛とミニマル芸術の極致とも言えるでしょうが、なんとも圧倒されたのがこれらの作品から感じる圧倒的なエネルギー。
とても80を越えた女性とは思えないほどパワフルさを感じる。あまりにもエネルギーが強すぎて近寄ってみることを躊躇ってしまうほど。
写実と優美の極致とも言えるミュシャ、そして抽象と前衛の極致とも言える草間彌生、芸術として全く真逆にある二人の芸術を一日で見るのはちょっと刺激が強すぎでした。
あまりにも衝撃が強すぎて暫く頭が混乱してしまいました。
とにかく丸一日芸術漬けでした。
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