ル・マン24時間 まさかの衝撃の結末
伝統の耐久レース、ル・マン24時間耐久レース。
現在はWEC(耐久レース選手権)の1レースとして組み込まれているが80年以上の歴史を持つ伝統のレース。
長い歴史の中で、日本メーカーの車で総合優勝を飾ったのはマツダの787Bただ1台。
昨年はル・マンだけで無くWEC全体でアウディ、ポルシェのドイツ勢に全く歯が立たず苦しいシーズンだったトヨタだけど、今年は戦力強化。
今年はトヨタがル・マンで史上2台目の日本車の優勝なるか、と事前の期待値はかなり高かった。
トヨタのサイトでも「敗者のままでいいのか」とやや自虐的ともとれるコピーで今年のレースへの並々ならぬ意欲を表していた。
トヨタは序盤から安定した速さを見せ、ライバルとなるポルシェと速さ自体は殆ど同じだが、燃費の良さで給油回数を減らす事で常にポルシェより有利にレースを進める事が出来ていた。
大きなトラブルも殆ど無く、23時間半を越え最終スティント。
後ろを追うポルシェも殆どレースを諦め、ほぼ全ての観客がトヨタの勝利を確信していた残り僅か数分。
トップを走っていた、トヨタの5号車が原因不明のスローダウン。
なんと残り3分でポルシェが追いつき大逆転勝利。
結局5号車は完走扱いとはならず表彰台すら登れなかった。
最後のドライバーは中嶋一貴。
本当に悲惨、残酷としか言いようが無い。
耐久レースには魔物が潜むとは言うが、今回の魔物は本当に残酷すぎる。
悲願のル・マン勝利が目の前に本当に手が届きそうな所にあったのに、あと一息のところでスルリと抜け落ちてしまった。
トヨタにとっては本当に大きな試練だと思う。まだ来年以降もチャレンジは続けられると思うが、こと自動車レースに関しては開発競争の成否によって戦力が大きく変わる事もある。今年が強かったからと言って来年が強いとは必ずしも言えない。
今年はトヨタの戦力が強く、近年稀に見る有利な状況だっただけに、この状況で勝てなかったのは本当に痛い。
中々現実を受け入れるのは難しいと思うが、トヨタは是非諦めず再チャレンジをして欲しい・・・