ゼーガペイン ADP
2006年に放送されたテレビアニメ「ゼーガペイン」。
その放送10周年を記念して映画化。
ゼーガペイン自体は残念ながらそれほど人気が出たと言う作品では無いが、ハードSF的な設定と救いの無いストーリー展開で一部に熱狂的なファンがいる作品。
私も本放送当時、序盤はどうしようもなくつまらなくて観るのをやめようと思っていたが6話あたりから急に化けて最終的にはドはまりしてしまった。
ある事情で地球上の人類は全て滅亡し、人類の記憶や体験を電子情報化した「幻体」と呼ばれるデータだけが残った世界で、それらを壊滅させようとする「ガルズオルム」と幻体側のレジスタンスである「セレブラント」の戦いの物語。
既に現実の人類が絶滅しており、更に幻体のデータを保管するサーバーも脅威にさらされていると言う絶望的な設定が衝撃的だった。
そして本放送から10年後に作成された映画版。
事前の情報では「テレビ版の総集編」と言う話だったが、実際に見てみたらびっくり、
映像は確かに半分くらいテレビ版の使い回し、残り半分くらいは新作映像だったけど、ストーリーはほぼ新作。
あまり言ってしまうとネタバレになってしまうので詳細は言えないけど、新作とは言えまるっきり本編と関係ないのかと言うとそんなことは無くて本編と絶妙に繋がっている。
そして、本編で色々述べられていなかった細かい設定や、10年前に回収されていなかった伏線が見事に今回の映画で回収されている。
多分本編を知らずにこの映画単体で観ても、さほど面白くない路思う人が居るかもしれない。実際上映時間の都合で大分描写が省略されている部分もある。
ただ、10年前にテレビ版26話を全て観た人がこの映画を観ると重みが全然違う。
あのシーンがここに繋がっているのか!当時疑問に思っていたことはこういう事だったのか!といちいち全てのシーンに納得がいって感心するばかり。
そう言う意味では「ゼーガペイン」と言う作品に少しでも心を動かされた人は、是非この映画を観て欲しい。
本編と映画まで含めて一つの作品だと思う。
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