Re:RXJ Station

RX-JUNのブログです。ガジェット系ニュース、テクノ系音楽、カメラ、バイクの話題、アニメ、英語、本や音楽のレビューなどをだらだらと駄弁ります

荒木飛呂彦原画展・ジョジョ展

ジョジョ展
10/6〜東京で開催されている「荒木飛呂彦原画展 ジョジョ展」に行ってきました。

ジョジョの奇妙な冒険連載開始25周年を記念して開催されたジョジョ展。
作者の荒木飛呂彦氏秘蔵の原画を始めて公開する記念的イベント。

私含めて熱狂的なファンが多いだけあって、完全日時指定予約制チケットになっているが、もう期間中のチケットはほぼ完売になっている。

私も10月初頭に気がついたときには既に土日のチケットは完売になっており、たまたま休暇を取ることになっていた10/19を調べてみたら幸いまだ残っていたので、何とかギリギリチケットをゲットし参加。
場所は六本木ヒルズの森アートギャラリー。

滅多なことながなければ六本木なんて行かないので場違い感満点でしたが(^^;;

原画展入場前に色々小うるさい説明が
・写真撮影が可能なのは入場前のゲート写真のみ。中は撮影厳禁
・原画前に引かれた線より前への乗り出し、指さし厳禁
・ショップで買い物出来るのは一度きり

まぁ小うるさいけど原画を守るためだからまぁしかたないか。

会場内は、「魔少年ビーティー」「バオー来訪者」などを経て「ジョジョ」については第一部〜第八部までを各部ごとにエリアを分けて展示されていました。
どれも貴重な原画でコミックスやポスターなどで
「あー、これは見たことある!」
と言うのもたくさんあって見応えはありました。

ただ、少し残念だったのは今回公開されたのは殆どが扉絵やポスターなどのカラーイラスト原画だけだったということ。

いや、カラー原画自体ももちろん貴重だしそれはそれで良いんだけど、自分としては実際の漫画の原稿が見たかった。
コマ割りとかトーンの削りとか、そう言う荒々しさが見える原稿自体を見てみたかった。


私自身これまで様々な漫画家の原画を見てきた。ざっと思いつくだけで

らの原画展や記念館に行ったことがある。それらのいずれもカラーイラストだけで無く、実際の原稿(漫画そのもの)をみることが出来た。

雑誌や単行本では分からないペンの線の微妙なタッチ、ベタのちょっとした濃淡、スクリーントーンの貼り方の絶妙さ、細かいホワイトでの修正。

そう言う作者の苦労のあとが見て取れる漫画原稿を見ると作者の作品にかける情熱が伝わってきて、とても興奮する。
今回のジョジョ展でもそういった漫画原稿が見られると思っていたのですが、残念ながらそれは殆どありませんでした。
これは少し残念だった。


どんな漫画家でも20年〜30年と描いていれば絵柄も変わってくるが、荒木先生もご多分に漏れずジョジョ連載開始当初の第一部と今の第八部「ジョジョリオン」を時代を追って辿ってみると絵柄の変遷がよく分かる。

  • 第一部〜第二部の頃は筋骨隆々として、影の濃い劇画にかなり近いタッチのスタイル
  • 第三部〜第六部の頃はどちらかというと比較的少ない線で乾いた絵柄に
  • 第七部〜第八部はまたこれまでと全然違った画風(正直余り読んでないけど)

時代ごとにかなり絵柄は変わってきている。一番大きな違いは、各部の主人公(ジョジョ)でしょうか。
初期のジョナサン、ジョセフの頃はそれこそ北斗の拳に出てきたもおかしくないようなマッチョでしたが三部〜四部の空条承太郎東方仗助、そして五部のジョルノとだんだん線が細くなってきてどんどんスタイリッシュになってくる。


今回の原画展にあわせて、荒木先生が各部の主人公を今の絵柄で描き下ろしたイラストも展示されていましたが、昔の絵柄と今の絵柄があまりにも違いすぎるので、ジョナサンとかジョセフとかもう「お前誰だよ!」って言うくらい全然別人になっていてすこしがっかりでした。

また、スティールボールラン(第七部)やジョジョリオン(第八部)辺りの絵柄を改めてみてみると

  • 殆どのキャラが無表情
  • 目がうつろで生気が無い
  • 以前にも増して唇が分厚くタラコ状態

になってきている。それこそファッション誌や小説の挿絵などの「イラスト」としてはこれでも良いのかもしれないが、正直この絵柄で漫画はきついと思う。やはりジョジョの初期〜中期の頃の豊かな表情と比べると最近の無表情ぶりが妙に気になる。


ジョジョは色んな意味で自分に大きな影響を与えてくれた漫画ですので、これからもどんどん発展して欲しいけど最近の荒木先生の絵柄や方向性に少し不安を感じる。

そんなことを思った原画展でした。




ちなみに、会場で実施されていた「ジョジョの奇妙なAR体験」で撮影された私の写真(^^;;
共演したスタンドは五部のトリッシュのスタンド「スパイス・ガール」ですねww
WANNNABEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!