落日のiPod
もはや恒例行事となったAppleの売上高、営業利益過去最高更新の記事。
ニュース
Appleがどうしようも無く落ちぶれてて潰れる寸前だった頃もあったことを思うと、今のAppleの飛ぶ鳥を落とす勢いは想像もつかなかったが、当時のAppleを変える起点になったのはやはりiPodでの音楽プレーヤーの事業への参入だったんじゃなかろうか。
当時、携帯音楽プレーヤーとしてはまだまだMDやCD等のプレーヤがメインでRioなどのシリコンやスマートメディアベースのMP3プレーヤーこそあった物のどう見ても傍流としか言いようが無いほどマイナーなカテゴリでした。
私は新しもの好きだったので世界初のMP3プレーヤーだったRioPMP300とかRioVoltとかでMP3プレーヤを使ってました。PMP300なんて32MBまでのスマートメディアしか入らなくて転送もパラレルポート経由でやらなきゃいけなかったり面倒は面倒だったけど手に入れました、
そんなときに突如Appleが携帯音楽プレーヤをリリースするという話が。当時は「Macって言う何だかマイナーなパソコンを作っているメーカー」程度だったAppleが音楽プレーヤなんて出しても売れるわけが無いと言われていましたが、当時まだ少数派だったHDDを内蔵した大容量の携帯音楽プレーヤでした。
私としては自分の音楽のライブラリを好きなだけ入れていつでも好きなように聴ける、と言うコンセプトが気に入って当時5GB(今から見れば少ないけど当時としては驚異的な大容量)のiPodを買ったのでした。
その後モデルが出る度にHDDの容量は増え続け私もそれに併せてiPodを第2世代、第4世代、第5世代と買い換えて、最終的に現行唯一のHDD搭載iPodであるiPod classic(160GB)を今は使っています。
この間iPodのシェアは増え続け、一時は圧倒的なシェアを誇っていました。
iPodを買い換える毎に自分のmp3ライブラリも加速度的に増えており、今現在のライブラリは既に143GB、35,000曲を超える楽曲が手元にあります。
しかし、HDD搭載のプレーヤーは振動に弱く、小型化も難しいためその後のプレーヤのトレンドは徐々にフラッシュメモリタイプに特化。iPodもClassicを除けば全てメモリタイプ。競合のWalkmanでも16GB〜32GB程度のメモリ型が売れているようです。
Appleの決算ではiPhoneやiPadなどのiOSデバイスが好調な売り上げを出している一方で、iPodは大幅な販売台数の減となっており、明らかにAppleの収益の核がiPhone、iPadになったことは事実でしょう。
そして、iPodの存在感はApple内だけで無く音楽プレーヤ市場の中でも低下しており、昨年の各電子機器の売り上げを比較するBCNアワードの音楽プレーヤ部門でもAppleが7年間維持してきたトップの座をSONY(Walkman)に譲ると言う事も起きている。
AppleがiPhoneやiPadに傾倒するのは、まぁ彼らのビジネスからすれば当然だろうが、やはりiPod、特にiPod Classicは現行製品唯一の大容量HDD搭載のプレーヤだ。
数十GB程度の軽いプレーヤだと自分の場合「音楽のライブラリの中からいくつかを選んで持って行く」というプロセスが必要になり、「あ、あの曲聴きたいな」と思ってもプレーヤに転送するのを忘れていると聴けない、と言う自体が起こりうる。
ところがiPod classicに自分のライブラリを全て入れておけば、「自分の聴きたい曲はいつも全てが手元にある」という状態にある。この安心感は何物にも代えがたい。
だからこそ、iPodは大事にしたいし、かつて主流だったHDD iPodがいつの間にか片隅に追いやられている現状は自分としては少し悲しかったりする。
いや、単にそれだけなんだけどねw
Apple iPod classic 160GB シルバー MC293J/A
- 出版社/メーカー: アップル
- 発売日: 2009/09/10
- メディア: エレクトロニクス
- 購入: 11人 クリック: 245回
- この商品を含むブログ (28件) を見る