涼宮ハルヒの消失見てきた
@新宿バルト9
本当は見るかどうか迷っていたんだけど、今日はちょっと用事があって会社を休んだので、せっかく平日だから見てきた。
すでに見に行った友人、知人の評判がそろいもそろって好評だった。
バルト9は平日昼間だというのにほぼ満席。
やはりハルヒのネームバリューか。
自分は涼宮ハルヒシリーズはTV放送版(1期、2期)は全て見たが原作小説はまったく読んでいないと言うライトなはまり方しかしていない。
だからテレビ放送されたエピソードしか知らない。
だが、敢えて言おう。
アニメ版しか見ていない人こそ、この映画は見るべきだ。
映画そのものは2時間半近くあり、アニメ映画としてはかなり長めの部類に入るものだがとにかくストーリーテリングが秀逸。
物語は、クリスマスを控えた冬のある日に、突然想像もしていないような異常事態が発生し、涼宮ハルヒが突然居なくなると言うもの。
テレビ版と同様ストーリーは徹底してキョンの一人称目線で語られる。昨日までの日常と、突如として世界全てがまるまる変わってしまったその現実に恐れおののき、そして失ったものの大きさに絶望する。キョンの心の動きが丁寧に、そしてドラマチックに描かれる。
何がすごいって物語のテンポの付け方がすばらしい。
基本的にはゆったりしたテンポで進み、キャラもあまり動かないのだが、ひとたび物語が動く時はアクロバティックに動き、音楽も絶妙に緊迫感を盛り上げる。
スローテンポがダレてしまう直前に急に動き出す。そんな絶妙なテンポもあって2時間以上の長さをちっとも感じなかったのは凄い。
そして、緻密に張り巡らされた伏線が一つ、一つと繋がっていき、最後には全てが綺麗にまとまっている。
その伏線は原作やテレビ版を知っていることが前提のものもあるが、知っていれば、
「あぁ、あの時の・・・」
と言う部分もありニヤリと出来る。
何しろ私は「テレビ版は一通り見ているが「消失」の原作はまったく知らない」
と言う状況だったので、まさにストーリー中のキョンと同じ状況。
見ながらキョンと同じように絶望し、キョンと同じようにひらめき、キョンと同じように真実を追い求めて思い悩む自分に気がついた。
いつの間にかスクリーンのキョンに感情移入していた。
そういう意味でテレビ版しか見ていない人にこそこの映画はマッチするのではないかと思う。
ストーリーのプロットがしっかりしているので、見ていて納得感があるし、見終わった後も非常に清々しい。
こんな芯のしっかりした映画になっているとは思いもよらなかった。
決して派手なエフェクトがあるわけでもなく、特別なゲストキャラが居るわけでもない、ある意味テレビ版の延長でしか無いわけだが、これは映画にして正解だったと思う。
テレビ版ハルヒを見た人なら是非見るべき。
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